2023年6月21日、「無免許で脱毛、フィルター付けずに光線当てて女性客やけど…エステ店経営者ら書類送検」という記事が読売新聞に掲載されました。客の背中に全治約1~2週間のやけどをさせ、業務上過失傷害の疑いで書類送検されたのは、女経営者(24)と女性バイト(24)の2人です。
レーザー脱毛と光脱毛
介護脱毛をはじめとする脱毛にご関心をお持ちの方なら、いわゆる脱毛が以下の2つに分かれることはご存じでしょう。
- レーザー脱毛(医療脱毛)
- 光脱毛(エステ脱毛)
どちらも、照射された光が毛の黒い部分に作用し、毛根にダメージを与えることで脱毛効果を生じます。違うのは、出力です。医療機関でしか施術できないレーザー脱毛は、光脱毛の5~7倍の出力がある機器を使うため、脱毛が早く進むとされています。
高出力のレーザー脱毛は医療機関でのみ施術可
一方、出力の強いレーザー脱毛は、照射時の痛みが大きく、施術には麻酔クリームなどを使うのが一般的です。光脱毛は、出力が弱い分、脱毛の進みに時間がかかりますが、痛みはそれほどでもありません(個人差はあります)。
出力の強い脱毛機器は、使い方を誤るとやけどの危険性があるため、医療機関でしか使えません。厚生労働省は「強い光線を毛根部分に照射し、毛乳頭などを破壊する行為は医療行為にあたる」とする通知を発しています。だからエステでは使えないのです。
客寄せの宣伝を見極める目を持とう
今回の事件は、エステなのに強い光線を照射し、それによって客にやけどを負わせてしまったという内容です。記事には理由が書かれていませんでしたが、クリニックでの医療脱毛と同等の効果を出そうとしたためだと想像できます。
クリニックとエステを料金で比較すると、クリニックの方が1.3倍~1.4倍ほど高額になるとされます。エステの料金でクリニック並みの効果が得られると宣伝すれば、客寄せには効果的でしょう。しかし、うかうかとその宣伝文句に乗せられると、文字通り痛い目を見ることになります。
クリニックでもエステでも、脱毛業界にはダークな部分が残されているのも事実です。自分の身体を任せるわけですから、相手を選ぶ目を養うことも必要です。
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