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北海道千歳市の賃貸住宅事情より本業の行方が心配!?なラピダス

世界でどの企業も達成していない、線幅2ナノmの超最先端半導体の開発に取り組んでいる「ラピダス」という企業をご存じでしょうか。この会社は開発拠点を北海道千歳市に置くことから、同市周辺の賃貸住宅市況が盛り上がるのではないかということで、現状をLIFULL HOME'S PRESSが調べていました。 

結論をかいつまんで書いておくと、問い合わせ数こそラピダスの新工場が着工した2023年9月以降いずれの月も前年の同月を上回りましたが、賃料相場はシングル向け物件で45,000円前後で大きな変動はなかったとのことです。

熊本では賃料相場が1.4倍に

半導体工場の関連では、台湾TSMC社も熊本県に新工場を建設します。熊本では賃料相場が1.4倍になったといいますが、千歳市ではそこまでのことはありません。LIFULL HOME'S PRESSは、以下のような理由で千歳市の賃料相場が今後、上がる可能性があるとしています。

 

  • 進出発表後に計画された新築物件の完成は早くても今年の秋頃になる
  • 人気の高い駅周辺は特に空室が少なく開発余地も小さい
  • さらなる地価の上昇を期待して地主が土地を手放さない可能性

 

千歳市の賃料相場が上がるかどうかは不明ですが、ラピダスとTSMCの間には大きな違いがあります。TSMCは製品を作る工場であるのに対し、ラピダスはまだ量産できる半導体を開発中である点です。ラピダスについて簡単におさらいしておきましょう。

日の丸半導体「ラピダス」

ラピダスは政府が3000億円の助成金を出し、トヨタ自動車やソニーグループなど8社が73億円を出資する、いわゆる「日の丸半導体」の会社です。2022~23年にかけ、半導体不足により自動車や家電製品など、多くのモノが作れなくなり、納期が大幅に伸びたことは記憶に新しいでしょう。

半導体は戦略物資であり、経済安全保障のうえで重要です。半導体製造は台湾が主力ですが、中国と台湾の間で何かがあれば、サプライチェーンは途絶します。そうした事情もあり、日本政府肝いりで立ち上がったのがラピダスです。

世界初の超最先端を目指す

ただし、ラピダスが開発中の「線幅2ナノm」の最先端半導体は、まだ世界中のどこも開発に成功していません。最先端すぎて、買ってくれるお客さんがいるかどうかもわからないくらいだ、とも言われます。ラピダスは、使命と希望に満ちた、野心的な国策企業です。

ぜひとも上手くいってもらい、かつてのような半導体ジャパンの輝きを回復して欲しいのですが、悲観的な見方も少なくありません。何といっても「日の丸〇〇」という冠がついたプロジェクトが成功した事例が、近年ではないためです。

本番はこれからか

千歳市の賃貸住宅が活況に転じるのは、ラピダスが研究開発フェーズにめどをつけて、製造・生産フェーズに入るとわかってからではないかと思います。ラピダス関係者はもとより、周辺の地主さんや賃貸住宅オーナーさんも、ラピダスの成否を固唾をのんで見守っていることでしょう。

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ナラchan

メンズ脱毛コンサルタント、引越しアドバイザー。 プログラマ、マスコミ関係、ネット関係、保険関係を転々として貧相な独居おじさんとなる。 介護脱毛を実施したが微妙。 このサイトはアフィリエイト広告(Amazonアソシエイト含む)を掲載しています。

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